目次
どこかで聞いたことあるフレーズ
環境問題とコロナの3つのBig Issue
気候変動・エネルギー対策とコロナの関係
脱プラスティック対策はどこへ。後回しでよいのか?
これって関係あるの?野生生物保護とコロナの深―い関係
一つ一つ、さらに掘り下げてみたい
どこかで聞いたことあるフレーズ
コロナを機に、Think Globally Act Locallyをプリンシプルになるのでは、とひそかに期待しています。意識高い系のファッション(流行)にしてはならない。当たり前のことを、今一度、新しい当たり前・常識にしよう、と強調したい。
みなさん、このフレーズ、どこかで聞いたことありませんか?「地球規模で考え、足元(地域)から行動しよう!」と、環境教育の現場で使われたり、エシカル消費、ESG投資、環境活動を呼び掛けたり、世界中で使われています。
今回のコロナ、パンデミックは、世界規模の深刻な問題をもたらし、国内外での様々な物事や現象を、他人事ではなく自分事として考える「想像力」と「行動力」を問いかけています。まさに、Think Globally Act Locally。ニューノーマルにおける重要な原則(プリンシプル)にするチャンスと思うのです。
このように環境問題とコロナは共通していて、Think Globally Act Locallyが大切!という持論からスタートし、一緒に考えたい3つの問題(Issue/イシュー)をピックアップしました。
環境問題とコロナの3つのBig Issue
私が注目するのは、ずばり、この3つ。
1. 気候変動・エネルギー対策とコロナの関係
2. 脱プラスティック対策とコロナの関係
3. 野生生物保護問題とコロナの関係
気候変動・エネルギー対策とコロナの関係
世界中で都市封鎖と外出自粛になり、経済活動は打撃を受けています。自動車・飛行機等の移動も、工場・商業施設の経済活動も抑制されたことで、化石燃料を消費しなくなり、CO2や大気汚染物質の排出が激減しました。
澄みきった空、ストロベリームーン(6月)の観月を巣ごもりの自宅から楽しんだ人も多いのではないでしょうか。4月初旬にインドの知人から、ロックダウンしているインドから200キロメートル離れたヒマラヤ山脈が見えたとSNSで教えてもらいました。インド国内のTwitterで話題になり国際ニュースなりました。
コロナも気候変動問題もどちらも世界共通の喫緊の課題だ、とスウェーデンの若き環境活動家のグレタ・エルンマン・トゥーンベリさんは訴えています。
今回、世界中が痛みを伴って、CO2や大気汚染対策がいかに難しいかを痛感、共有できたのではないでしょうか。
脱プラスティック対策はどこへ。後回しでよいのか?
緊急事態宣言による外出自粛で、飲食店は経営が立ち行かない死活問題になっています。生き残りをかけて、テイクアウトやデリバリーを導入する店が増えています。また、消費者も、外出自粛の間や解除後の現在も、外食店の応援にもなればと、テイクアウトやデリバリーを利用する人も多いですね。巣ごもりとテレワーク期間中、スーパーやコンビニで買い物も増え、使い捨てプラスティック容器・包装が家庭ごみとして、ドッサリ出ていませんか?
緊急事態宣言中は、ニュース等にそれほど話題にならなかったのですが、「家庭から排出される一般ごみが増加している」のです。それも、「プラスティックゴミも増えている」のです。
コロナ下で、ニューノーマル「新しい様式」を模索する中で、皮肉にもプラゴミが増えているとは。脱プラスティックの挑戦は、後回しで良いのでしょうか?コロナを口実にしてよいでしょうか?私たちは、消費者も外食店・スーパー・コンビニも、エシカルな消費行動、環境に配慮した容器・包装を選びなど、新しい様式にも取り入れていくべきではないでしょうか。
これって関係あるの?野生生物保護とコロナの深―い関係
今回の新型コロナウイルスは、中国の食品市場での野生生物取引の関連性が注目させていますよね。
動物から人へ、人から人へ感染し大流行したSARS、MERS、エボラ出血熱も、食用目的の野生生物取引が関係していると言われています。
野生生物保護活動で知られる国際環境NGOのWWFは、今回のコロナのパンデミックが起こる中で、違法また規制が不十分な野生生物の取引市場に対する市民への意識調査を実施しています。日本を含むアジア5つ市場を対象に。
世界的な霊長類学者グドール博士は、コロナパンデミックの原因は動物の軽視の結果だと指摘し、さらにコロナによる貧困が、焼き畑等の自然破壊や野生生物の取引に手を染めてしまう連鎖にもつながると警鐘をならしています。
これらの警鐘は、対岸の火事、他人事ではないのです。私たち日本人の「食」は、グローバルサプライチェーンによって支えられ、多くを輸入に依存しています。衣料品、ペット、医薬品も。身近な問題として受け止める想像力、行動力が問われています。
一つ一つ、さらに掘り下げてみたい
環境問題とコロナが密接に関係し、コロナが環境問題にも大きなインパクトを与えている。一地域・国ではなく、世界全体で考え、共に叡智を絞り、科学・データを共有することの重要性を再認識させられます。世界各地でおこる問題にアンテナをはり、想像力をたくましくすること、考えて適切な行動をしていくこと。何も、特別難しいことではない。
新しい様式、ニューノーマル時代では、Think Globally Act Locallyをあらためて、しっかりと、世界共通のプリンシプル(原則)にしよう。脱ファッション化、新の常識へ!Think Globally Act Locally 2.0をスタートさせましょう。
環境とコロナのBig Issueについては、別途機会を設けて、一つ一つを掘り下げたいと思います。今日のところは共に関心を持つ、「共有」ができれば幸いです。
【2020/06/18(Thu)という日】コロナ危機にもかかわらず会期延長なく、昨日通常国会が閉幕。世界の感染者835万1427人 死者44万9027人(ジョンズ・ホプキンス大学,18日発表)。